(解説) 「仕事はスピーディー、恋愛はスローリー(慎重にの意味)」がモットーの平山周平は、桜レーヨンの営業課長で3人の子をもつ男やもめ。 世話好きの部長夫人から再婚話を持ち込まれたり、一攫千金を夢みる甥から歌手の売り出しに協力を頼まれたりと悩みが絶えない。 公私混同や曲がったことが大嫌いな彼を出世コースの脱落者と陰口をたたく社員もいるが、子供たちはそんな父親のことを誰よりも理解し愛していた。 ところが、周平がひそかに娘の結婚相手にと目をかけていた部下の新入社員が詐欺事件に巻き込まれ、最大のピンチに……! 組織の歯車などといわれるサラリーマンをポジティブにとらえ、その心得・処世術を説いた同名エッセイの映画化。 堅物の万年課長とその家族を中心にしたホームドラマ仕立てで、当時の小市民的モラルを守って謹厳実直をつらぬく中年主人公と周囲の人々の対比がほのぼのとした笑いを誘う。