(解説) 養父である勝田組組長の罪をかぶって服役した隆は、4年の刑期を終えて出所した。 しかし、その間に幹部の三隅が組の実権を握り、麻薬の密売で人々を苦しめていた。 かつての恋人だったトミ子も麻薬中毒にされ、三隅の情婦になっていることを知った隆は、学生時代の友人・牧川刑事や、麻薬Gメンの兄を殺した犯人を捜すバーのマダム・伊久子とともに、三隅の罪を暴いて町を救おうとする。 「赤い殺意」「泥だらけの純情」などで知られる作家・藤原審爾の原作によるハードボイルド活劇で、東宝のギャングもの《暗黒街シリーズ》のバリエーション的な作品。 本多監督は「宇宙大怪獣ドゴラ」「地球最大の決戦」といった”怪獣が出てくる刑事アクション”も撮っているが、本作は典型的なヤクザ映画の設定やドライな暴力描写が頻出する点において、そのフィルモグラフィーのなかでも特に異色の一編といえる。と同時に”真の悪人はいない”という本多監督の人間観が込められた映画でもある。