八年間の戦争体験で戦争という物を描く事には大きな抵抗があった監督ですが、太平洋戦争当時の職業軍人の中にも戦争を反対した人物も多く、その中でもこの作品の主人公である山本五十六大将は最後まで平和の世の中を一刻も早く取り戻す事を考えつつ南の海に消えた人物であり、監督がこの作品に共鳴、共感し、監督を務めた作品である。 (解説)日米開戦に最後まで反対し、早期和平を願いながら連合艦隊の指揮を執った司令長官・山本五十六を軸に展開される戦記映画。オールスターキャスト、セミ・ドキュメンタリータッチ、円谷英二の特撮を見せ場にした点など後年の《8.15シリーズ 激動の昭和史》の先駆けとなった超大作で、当時の興収1億円を超える大ヒットを記録した。 橋本忍の脚本は軍部、政治家、一般市民を多角的に点描しながら日本人全体の戦争責任を問いかけ、本多監督は抑えた演出で山本五十六の軍人としての苦悩を描き出した。全編にわたって記録フィルムと本編、特撮シーンの3種類の映像が絶妙の編集で融合され、とりわけそれらが一体となったミッドウェイ海戦の描写の迫力には圧倒される。